受け止めきれないほどの
NYへ来て2週間め。
ちなみに泊まっている宿は、Spanish Harlemにある、日本人の方が経営するドミトリー。2段ベッドで、共有のリビングとお風呂がある宿は、まるで合宿です♪
泊まっている人も、みんな楽しくて陽気な人々 共通のリビングにはいつも人が居て、わいわいとにぎわっては、情報交換をしています。
■うちのドミトリー
http://www.uchidomi.com/
おととい日曜日は、私はゴスペルを見に行こうと思っていたら、宿の人も見に行きたい、ということだったので、朝9時にリビングに集合して行こう、ということになり
結果的にはなんと17人という大人数で行くことになりました(笑)
快晴の日曜の朝 セントラルパークの北側の通りを、ハーレムに向ってみんなでてくてく。
向ったのは、114st-7th aveにある、Mt.Neboh Baptist Church。
待っている間、宿のみんなで写真大会。
左から
世界一周旅行中のサーファー ダイスケくん
某TV会社のディレクター コウタくん
尼崎B-BOYツバサくん
東大阪出身カナダ在住のダンサーしんさん
まだ名前を聞いていないことに今頃気付いた、昨日からのお宿ともだち
そしてワタクシ。着ているのはハーレムで買ったコートの、別の1着。まだ2着あります(笑)☆
(*2021年12月:写真を削除しました)
そして、いよいよ、教会での礼拝。。。
この教会は、観光バスでも乗り付けるような大きな教会で、観光客は2階の席に通され、信者さんは、1階の、聖堂の席に居る、と言う構図。礼拝の様子を私達は上から見渡せるようになっていました。
まず最初に、紫1色の布に、金色の十字架が胸元に縫い取られた衣装に身を包んだ30人くらいのゴスペル隊の皆さんが、早速歌を。
もう始まったとたんに、観客は総立ち!
Hammond Organ とエレピ、ギター、ベース、ドラム、というバンドでのゴスペルの演奏は、重厚で
高い天井を揺るがすようなその声は、まさに圧巻。。。。
2曲ほど歌われたあと、続いて、教会の女性の方が聖書を読む場面が少しだけあり、さらに数曲、歌が歌われます。
コーラスワークで聞かせる歌や、1人の方のソロに対して、コーラスで答える、など色んな形で歌われましたが、強烈だったのは、鍵盤の男性が弾きながら歌った、ゆったりとしたバラード。
マイクにかぶりつくようにして歌うその歌は、ほんとにすばらしくて、また涙。。。
転調しまくりのその歌で、最高潮に達した教会で、この後、神父さんのお説教が始まります。
はあ、、凄かったなあ。。。。と感動に浸りながら、話し始めた神父さんの声を聞き始めたこの時にはまだ
ゴスペルは、そんな、ただ、歌で感動したー、というような、浅いもんじゃない、ということを、知りませんでした。。。。
ちなみに、観光バスで来られたお客さんは、この時点で退席。観客で残ったのは、私達の一行と、あと数組の個人旅行のグループ。
一瞬、あれ、もうこれで終わりかな?と思ったのですが、ココで初めて、神父さんが登場しました。
背の高い、恰幅のいい神父さんが、前に聖書をおき、時折聖書を引用しながら、静かに、一人ひとりに語りかけるように始まったお説教。
最初は、小さくうなずきながら聞いていた信者さんですが
神父さんの説教が、核心に入っていくにつれ、ひざまずいたり、胸の前で手を組んで、一心に祈ったり
だんだん神父さんの声が力強くなっていき
それに答えて、そうだ!その通りだ!と言って思わず立ち上がったり、通路に出てきて走り回ったり、飛び跳ねたり
それぞれが、それぞれの感覚で、自分と対話しています。
1人のおじちゃんは、辛抱たまらず、十字架の近くまで駆け寄って、ずうっと、頭を柵に押し当てて、何かをつぶやいていたり
その時ふとゴスペル隊のほうを見ると、一人の、かなり老齢なおばあちゃんの歌い手さんが、頭を膝につけて、身体を揺らしながら、一心に
Thank you, God!! Thank you….Thank you…..
Hallelujah, Oh Hallelujah…..
とつぶやきながら、涙を流していて
その後ろでも、十字架の前にひざまずいて、組んだ手を額につけて、涙している歌い手さんが何人かいて
それを見たとき
知識でしか知らなかった、黒人の歴史や過酷な境遇が、体の奥の方に、鈍く深い、渦巻くような音を立てて、めり込んで来ました。
Thank you, God、と、目に見えない、しかしどこかに必ず居て、自分を見てくれているはずの、絶対的な大いなる存在に、感謝し、頼り、信仰しなければ、とても生きていけないほど、つらいんだ、と。。。
。。。いや、何て書いていいのか解りません。今書いてるこの表現も、違うのだけど、一言、頭に浮かんだ言葉は
本当に、つらいんだ、、、、、、
ということ。
そして、自分が悩んだり、しんどいと思うことが、いかに取るに足らない、小さい小さいものか、ということも。
少なくとも、日本人として生まれ、日本で暮らす限り、肌の色でつらい思いをする、なんてことはありませんが
最近よくDVDで見ているSex & the Cityにも、肌の色は恋愛を乗り越えられるか、というテーマが出てくるくらい、黒人、白人、有色人種という壁は、この現代でも変わらなくて
知識として知っているだけのことが、どれだけ浅いかということを思い知らされたり
なんかそんなことだけじゃなくて
。。。。。。うーん。。。うまく書けません。
1時間以上続いた長い長い説教は、神父さんの声が、だんだん強くなって、クライマックスに達した頃
信者さんに呼びかける声が、そのまま歌になっていって、ゴスペル隊の方が徐々に参加し、楽器の人もだんだん入っていって
そのまま、2曲ほど、神父さんが歌う歌になりましたが
この歌は、最初に演奏された歌とは、まったく
そう、本当に
まったく、全然、、、、まっったく
違うものでした。
最初に演奏された数曲は、ご挨拶、という感じ。
神父さんの歌も、聖歌隊の歌も、最後のは、もう
魂の叫び。
神への感謝。
まさに、SOUL。そして、GOD SPELL。
あまりに凄すぎて、多分、口は開きっぱなしだったと思います
2曲歌われた後、汗をふきながら神父さんが
「今日ここに居られることを、神に感謝しよう、そしてまた来週ここで会いましょう。肌の色は、関係ありません。」
といった言葉に、涙が止まらず、しばらく立てませんでした。
言葉少なに教会を出たら、雲ひとつ無い快晴
で、ふと通りの向こうを見ると、大きな聖堂が見えたので、気持ちを鎮めがてら、そこまで行って
セントラルパーク沿いの道を、またてくてくと、歩きながら、帰ってきましたが
その道々、17人で同行して、礼拝の最後まで残った4人で話した会話は、深く、重いけど、独特の暖かさで、心に残っています。
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凄すぎて、受け止めきれないほどでしたが
最後まで居て、本当に良かったと思いました。いや、良かった、っていうのも、なんか違う気がしますが。
CHURCH出身の歌い手さんが、すごいのは、当たり前だと思った。それは、単純に、小さい頃からゴスペルを歌って、ノドが鍛えられてる、とか、そんな簡単なことじゃなく
魂が、芯から鍛えられ、磨き上げられてるんだなと。。
だから、ジャズのセッションでも、FUNKのセッションでも、アポロシアターでも、ストリートでも
技術的には未熟でも、魂とエネルギーが迸る演奏には、惜しみない拍手が送られるのが、わかる気がしました。
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NY、まだ1週間。
もう既に、受け止めきれないほどの、色んなものを浴びています。
前回4月の旅は、「自由って何だ?」ってのがテーマでしたが
今回の旅はどうも
IDENTITYとは何か、っていう旅になりそうです。
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Why should I feel discouraged
Why should the shadows come
Why should my heart feel lonely
And long for heaven and home?
When jesus is my portion
My constant friend
Is he
His eye is on the sparrow
I know he watches me
His eye is on the sparrow
I know he watches me
…His eye is on the sparrow…